第二特集懐かしくて、あたらしい ふくいのお魚屋さん。
いろんな魅力が詰まった、お魚屋さんを訪ねて。
みなさんは贔屓にしている「まちの魚屋さん」ってありますか?
仕入れた鮮魚の販売に留まらず、地域に根付いて仕出しやお弁当、お惣菜の販売、慶弔事や地域の寄り合いに宴会まで、柔軟に対応してくれるのがふくいのお魚屋さんスタイル。これは本県独自の文化なんだそう。福井でもスーパーや大型ショッピングセンターが増えて、昔と比べると、ずいぶん少なくなってしまったものの、今もそのスタイルを守り続けているお店や、若手の跡継ぎが新しく挑戦しているお店など、さまざまあります。
人と人のつながりが希薄になって、何かと便利に、豊かになったはずなのに、どこか殺伐としたものを感じる昨今。昭和の面影を残す建物に、年季の入ったショーケースやグリル、手書きの値札、「いらっしゃい!」と迎えてくれるお店の人の人懐っこい笑顔……今も昔も変わらない魚屋さんの風景に、昭和を過ごした世代には懐かしく、知らない若い世代には新鮮で、心がほっと温まります。
10月10日は、語呂合わせで「魚(とと)の日」。この秋、魚の目利きのいる魚屋さんのおいしい魚を、お店で、ご自宅で、楽しみませんか?
(ライター・宇都宮佳代)