定番What’s Hot?
小浜藩主を迎えた別邸が
現代にアップデート。
かつて北前船の廻船問屋や漁業でにぎわっていた小浜市西津地区。商いで隆盛を極めていた廻船問屋の一つ、『古河屋』は別邸として「護松園(ごしょうえん)」と呼ばれる、小浜藩主を迎えるための屋敷を設えていました。6月号の『What’s Hot?』ページで紹介している、新しい『GOSHOEN』はカフェやショップ、フリースペースにコワーキングスペースが揃う場所。この場所から小浜を知るきっかけが生まれる“みんなの別邸”に生まれ変わりました。
一度は時代と共に忘れ去られ、建物は残されていたものの誇りも失いかけていた時期がありました。そんな折、県内の北前船寄港地・船主集落が「日本遺産」に指定されると、「護松園」の記憶も蘇ってきたのです。さらに、西津地区で若狭塗箸を生業とする『マツ勘』が創業100年を迎えることで、地域への取り組みを考えていたことと重なり、「護松園」の復活プロジェクトがスタート。この地域は現在も「西津もん」と呼ばれるほど、異なる文化が息づく場所となっています。
(月刊ウララ編集部・宮田)